説明書
4年程前、コールセンターで働いてた時の話。
僕のいた部署は家電店の相談窓口(クレーム対応)で、毎日様々なお問い合わせやご意見をお客様から頂いておりました。
ある日、いつもの様にお客様対応をしていると、かなりご立腹のご年配男性のお客様からお問合せが・・・
プルルルルルル・プルルガチャ
僕「お電話ありがとうございます、◯◯社相談窓口でございます」
お客様「おい!TVの説明書を今すぐ送れ!」
僕「恐れ入りますが、弊社にて説明書の発送は行っておらず、メーカーへお問合せいただくか、インターネットにて製品の型番を検索し、説明書のダウンロードを行って頂けますでしょうか」
お客様「お前らのとこから買ったんだからお前らから送れよ!」
僕「説明書の発送はご対応できず、誠に申し訳ございません」
お客様「俺を舐めてんのか!言っとくけどな!俺はよ!TVの説明書に名前書いてあったんだぞ!」
僕心の声(いや知らん)
僕「・・・左様でございますか」
お客様「名前書いてあるのによ、盗むって頭おかしいだろ!」
心の声(お、お客様は一体何の話をしているんだ?)
僕「説明書は紛失ではなく、盗難に遭われたのでしょうか?」
お客様「そうだよ!TVの説明書だけじゃねー!家にある説明書は全部盗まれた!冷蔵庫、電子レンジの説明書もだ!だから俺は!盗まれたら一番困るTVの説明書には名前を書いておいたんだ!」
僕「・・・左様でございますか。警察にご相談されてはいかだでしょうか?」
お客様「警察になんて行かねーよ!犯人分かってるけど証拠がねーんだよ!」
心の声(いや犯人分かるんかい)
僕「左様でございますか」
お客様「犯人はよ、俺の住んでる団地の、真上の階に住んでる野郎なんだよ」
僕「左様でございますか」
お客様「あの野郎!どういう訳か俺の留守を見計らって家に上がり込んで説明書を盗んでるんだよ!俺を監視してんのか!?」
心の声(存じ上げないです)
僕「はぁ・・・」
お客様「ちゃんとカギは掛けてんだぞ!あいつどうやってカギ開けてんだ!合鍵でも持ってんのか!?」
心の声(存じ上げないです)
僕「はぁ・・・」
お客様「だから説明書を送れ!」
僕「こちらではご対応できず申しわ」
お客様「もういいよ!」
ブツ!ツー・ツー・ツー・・・
漫才の様な終わり。どうも、ありがとうございました~。